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わがSSMの中に「酔芙蓉」という小さな俳句の会が出来てから早や5年がたちました。その記念という訳でもないのですが、この秋初めて吟行をいたしました。場所は中央区の「青葉の森公園」です。 晴天に恵まれましたが、風が強く色づいた紅葉が風に舞っておりました。広い公園は自然そのものを活かした森や池や丘が点在し、広場にはさまざまなブロンズ像が思い思いのポーズで佇んでおり、句材には事欠かない美しい公園です。吟行句2句のほか今月の兼題「窓」を掲載いたしました。 棗記す |
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病院のそれぞれの窓冬ともし 裸婦像の背中のくぼみ冬日向 銀杏の実枡にあふれて朝の市 |
夕 |
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序列あるようには見えず鴨の群 着水の鴨のプライド首に見せ 小春日や魁夷の「窓」よりメロディー |
桂 |
池の面を一掃き二掃き枯柳 黄色とも赤とも茶とも散紅葉 北窓を塞ぐ手の皺母に似て |
一汝 |
逆光に透ける紅葉のいのちかな 山の端にそうっと着地昼の月 窓に吐く白き呪文や冬に入る |
なお |
カラカラと振り向く先に落ち葉踊る 近づくな紅葉楓の実棘出して 窓ふいて2.0の秋の空 |
美遊 |
小春日の彫刻広場の家族像 小春日や出入り自由のおさらひ会 黄落やギャラリーの窓は印象派 |
亜うる |
落葉道その又奥にけものみち 窓に寄り霧笛の長さ確かむる 折鶴の端のとんがり冬に入る |
棗 |